チェック・ポイント・リサーチ・チームによる2022年7月4日における週次のサイバーセキュリティ脅威レポートの抄訳です。
オリジナル英語版は、こちらを参照ください。
今週のTOP サイバー攻撃とセキュリティ侵害について
- イランの製鉄所がサイバー攻撃を受け、生産停止に追い込まれたと報じられています。この攻撃は、過去にイランの鉄道システムを攻撃したハッカー集団「Gonjeshke Darande」が行ったとされています。チェック・ポイント・リサーチは、今回の攻撃の一部で使用されたマルウェアのサンプルを発見・分析し、過去にイランを標的とした攻撃で使用されたツールと関連づけました。
- 先週、ノルウェーとリトアニアの両国が大規模なDDoS攻撃の被害を受けました。これらの攻撃は、各国のウクライナ支援を思いとどまらせることを目的に、別々の親ロシア派のハッカーグループによって行われたと推測されます。
- 米国の書籍出版グループ、マクミラン社はサイバー攻撃を受けITシステムをシャットダウンしました。マクミラン社の広報担当者によると、攻撃者は同社のネットワーク内のファイルを暗号化し、注文、出荷、配送の遅延を引き起こしました。
- イラン系のハッカー集団「SharpBoys」が、10万人以上のイスラエル国民の個人情報および金融情報を流出させました。この情報は、イスラエルの観光産業に関連する複数のウェブサイトのハッキングによって入手されたものです。
- 米国のチップメーカー大手AMDが、ハッカー集団RansomHouseの複数のパートナーによって、450GBのデータを盗み出されました。RansomHouseによると、彼らはAMDが恐喝料を支払うのを待つのではなく、関心を持つ第三者にデータを売るつもりだということです。
- IISバックドア「SessionManager」の活動を詳細に説明したレポートが公開されました。SessionManagerは、ExchangeサーバーのProxyLogonの脆弱性を悪用して配信されるIIS用の悪質なモジュールです。サイバー研究者によると、このバックドアは、数十のNGO、政府、軍事、産業組織へのスパイ行為に使用されているとのことです。
Check PointのIPSとAnti-Virusは、この脅威[Microsoft Exchange Server Remote Code Execution (CVE-2021-34473); Backdoor.Win32.SessionManager.TC.*, Backdoor.Win64.BadIIS.*]に対する防御機能を備えています。
Check PointのIPSとAnti-Virusは、この脅威[Atlassian Confluence Remote Code Execution (CVE-2022-26134), Oracle WebLogic Server Remote Code Execution (CVE-2019-2725)に対する防御機能を備えています。
脆弱性及びパッチについて
Check PointのIPSは、この脅威[Zoho ManageEngine ADAudit Plus Remote Code Execution (CVE-2022-28219)]に対する防御機能を備えています。
サイバー脅威インテリジェンスレポート
Check PointのHarmony EndpointとThreat Emulationは、この脅威[Ransomeware.Win.Lockbit]に対する防御機能を備えています。
Check PointのHarmony Endpointは、この脅威に対する防御機能を備えています。
- 料金不正請求 Android マルウェアの脅威について詳述した記事が公開されました。このタイプのマルウェアは、ユーザの電話料金に直接加算されるサービスにこっそり加入する機能を悪用し、金銭的な認証が不要になるようにするものです。